日本の住宅における電気を中心とするエネルギーマネジメントは時代とともに変化してきました。1970年代のオイルショック以降、家庭での省エネ意識が高まり、2010年代はFIT(固定価格買取制度)による太陽光発電設備(創エネ)の導入、2020年代になりFIT切れや脱炭素への意識の高まりで、住宅への蓄電池設備(蓄エネ)が普及し始めています。社会全体でカーボンニュートラルへの取り組みが進むなか、住宅のエネルギーマネジメントは、「創エネ」「蓄エネ」「省エネ」を同時に行う複雑なものへと変化してきています(図1)。

- 「創エネ」とは創エネルギーの略称で、太陽光発電などでエネルギーを創り出すことです。
- 「蓄エネ」とは蓄エネルギーの略称で、蓄電池などにエネルギーを貯め必要に応じて使えるようにすることです。
- 「ホームプロシューマ」とは、ホームIoTにより家の「創エネ」、「蓄エネ」、「省エネ」をマネジメントする住宅のことです。ホームプロシューマは九電テクノシステムズ株式会社の登録商標です。
このように複雑化する住宅のエネルギーマネジメントを、ホームIoTで行う住宅をホームプロシューマ®とよびます。九州電力グループのQ-テクノとホームIoTベンチャーのLJは業務提携により住宅(既築、新築とも)のホームプロシューマ化を進め、住宅のエネルギーの自給自足を促進することでカーボンニュートラルな暮らしを実現します(図2)。将来的に、ホームIoT経由で電力会社からのデマンドレスポンスの要求にホームプロシューマで対応することなど、電力の安定供給に寄与することを考えています。
